2015年8月28日 [金]
~経腸栄養剤の味と服薬アドヒアランスの関係についての患者・患者家族調査~
QLifeは、いしが在宅ケアクリニック 石賀丈士先生監修のもと、経腸栄養剤を処方された経験のある患者200名と家族100名、計300名を対象に、経腸栄養剤の味と服薬アドヒアランスの関係について実態調査を実施した。今回の患者・患者家族調査は2015年7月24~27日にかけてインターネット調査で行われた。
詳細な調査結果は、http://www.qlife.co.jp/news/150828qlife_research.pdfからダウンロードできる。
今回の調査結果から、患者の多くが経腸栄養剤の効果を実感していること。そして、「味」や「飲みやすさ」が継続して飲み続ける重要なファクターになっており、患者自ら継続して飲み続けるために「工夫」していることが分かった。
今回の調査を監修した、いしが在宅ケアクリニックの石賀丈士院長は、今回の調査結果について、
「病気に打ち勝つ体力をつけるためには、日々の食事から栄養を取ることが重要です。ところが、食欲がなく、量を食べられなかったりと、十分な栄養を摂取できない患者さんも多くいらっしゃいます。そうした患者さんの栄養補給をサポートする医薬品が経腸栄養剤です。経腸栄養剤は、医薬品でありながら、味が選べたり、ある程度ならば飲み方に工夫ができたりと、患者さん自らが“おいしく飲む”やり方を選択できる“お薬”です。今の経腸栄養剤の味や飲み方に不安がある患者さんは、“お薬だから言われた通りに飲まないといけない”と遠慮せず、どんどん医師や薬剤師に相談してみてください。“良薬口に苦し”を“良薬、でも口においし”に変えるヒントを教えてくれるはずです」
とコメントした。
なお、QLifeでは6月にも、経腸栄養剤の処方経験のある薬剤師を対象に調査を行っている。
(薬剤師調査 調査報告書:http://www.qlife.co.jp/news/150724qlife_research.pdf)
43.3%が複数の味を処方。3種類以上は21.0%。
飲む以前と比較して体の調子が「とても良くなった」「やや良くなった」53.0%。
「美味しくない」「あまり美味しくない」67.2%、「飲みづらい」「やや飲みづらい」55.3%。
指定された量や回数が飲めないことが「かなりある」「時々ある」44.3%。
医師や薬剤師に相談や要望伝えた経験「あり」52.0%。
「味について」53.8%(追加したい34.6%、変更したい19.2%)、「服用量について」37.2%。
飲みやすくするための工夫「している」31.7%。
「温度を変える」79.0%(冷やす57.9%、温める21.1%)、「他の飲み物と混ぜる」25.3%、とろみなど「形状を変える」18.9%。
継続して飲むために重要なことは「味が美味しいこと」70.7、「1回の服用量が少ないこと」42.3%、「味の種類が豊富なこと」39.3%。
【調査実施概要】
▼調査主体
株式会社QLife(キューライフ)
▼実施概要
(1) 調査対象とサンプル数:経腸栄養剤を処方された経験のある患者(200人)とその家族(100名)
(2) 有効回収数: 300人
(3) 調査方法:インターネット調査
(4) 調査時期: 2015/7/24~2015/7/27
▼経腸栄養剤の味と服薬アドヒアランスの関係についての患者・患者家族調査結果報告書
http://www.qlife.co.jp/news/150828qlife_research.pdf