『患者の製薬会社イメージ横断調査 2012』4人に1人が医師に特定薬剤名で処方希望した経験あり。製薬会社が「してはいけないこと」は、“情報・データの隠ぺい、改ざん”など
2012年5月08日 [火]
QLifeは、2012年3~4月にかけて『患者の製薬会社イメージ横断調査2012』を実施した。
(市販薬でなく)処方薬であっても製薬会社が広くブランディングを図ったり、情報提供をするケースが増えている。一方で患者側も、インターネットなどを通じて自分が服薬する医薬品の詳細情報を確認したり、医師に自ら処方薬名を具体的に質問・希望するケースが増えている。こうした状況下で、患者・家族と製薬会社との距離はかつてなかったほど縮まっており、他業界と同様に製薬会社は自らのイメージに留意をする必要が高まっている。
そのためQLifeは、主要13疾患の患者に対し、製薬会社の認知・イメージ調査を横断的に実施して、その実態や治療姿勢への影響度を明らかにした。
なお、調査結果については、一部結果をQLifeサイト上(http://www.qlife.jp/)で後日に公表するほか、受診対象疾患別のクロス分析などを行った詳細なレポート、ローデータも有料で提供する予定。
■本調査のポイント
- 日本で患者数の多い10疾患に加えて、今後患者数の急増が予想される3疾患の計13疾患の患者における、製薬会社の認知度ならびにイメージ調査を行った。
- 対象会社は国内売上上位20社に、漢方薬メーカー、ジェネリックメーカーを追加した26社。
- 認知・イメージ調査のほかにも、「ジェネリックへ変更したことがあるか」「具体的な処方薬名を医師に希望したことがあるか」「医師から特定企業について印象的なことを言われたことがあるか」など、処方薬を取り巻く患者の実態について詳細な調査をおこなった。
■実施概要
- (1) 調査対象:疾患により現在病院を受診中の患者。対象疾患は、高血圧、糖尿病、心疾患(高血圧は除く)、
脂質異常症、脳血管疾患(脳卒中)、リウマチ、気分(感情)障害・うつ病、喘息・COPDなど呼吸器系疾患、
骨粗しょう症、睡眠障害、アレルギー(花粉症含む)、消化器性疾患(胃炎、逆流性食道炎等)、がんの全13疾患
※医薬業界関係者を除く
- (2) 有効回答数:1548人
- (3) 調査方法:インターネット調査
- (4) 調査時期:2012/3/31~2012/4/5
■詳細レポートの内容
- 調査の背景、主な結論、結論の概要
- 調査実施概要
- 製薬会社認知度・イメージ(全体、13疾患別)
- 処方薬におけるメーカーの認知度(全体、13疾患別)
- 処方薬におけるメーカー名の認知経路(全体、13疾患別)
- 処方薬におけるメーカー名認知と信頼性の関連について(全体、13疾患別)
- 医師に対する具体的な処方薬リクエスト経験(全体、13疾患別)
- 調剤薬局におけるジェネリックの変更経験(全体、13疾患別)
- 処方前後に充実が望まれる情報(全体、13疾患別)
- 処方薬の効果実感の口コミ経験(全体、13疾患別)
- 医師から特定製薬企業について印象的な言及経験(全体、13疾患別)
- 製薬会社のホームページ閲覧経験(全体、13疾患別)
- 製薬会社のイメージ向上法とは
- 製薬会社が「してはいけないこと」とは
- 各製薬会社別 自由回答一覧(レポート版では1社のみ掲載)
■調査内容一部抜粋
- 「最も」良いイメージのある製薬会社について
「最も良いイメージ」とされた筆頭はツムラで「良いイメージのある製薬会社がある」と回答した患者の27.6%が選んだ。次いで武田薬品(25.6%)、大塚製薬(10.5%)、塩野義製薬(6.4%)、エーザイ(5.4%)、第一三共(4.8%)の順となった。
- あなた自身がいま処方されている薬(注:市販薬は除いて下さい)について、どの製薬会社のものか
メーカー名を知っていますか。
自分が服用している処方薬のメーカー名を、半数近くが一つは知っている。また、1割超が「概ね全て知っている」と回答した。
- この3年間に、医師に対して具体的な薬剤名を挙げて、「この薬が欲しい」と処方希望を伝えたことが
ありますか。
約4人に1人が、この3年間に医師に対して具体的な薬剤名での処方リクエストをしている。
(詳しくはこちら[PDF])