2013年1月25日 [金]
QLifeは、2012年「がん情報の不足感」実態調査報告書(後半編)を発表した。これは20~80代の合計2,210人のがん当事者(がん患者1,574人、家族636人)の協力を得て実施したもので、「治療を続けても今後の見通しが厳しい」状況で医師に望むコミュニケーションの姿を聞いた。
それによると、患者の75.9%、家族の69.7%が「数字をありのまま」伝えてほしいと回答した。ただし少数派といえども「厳しい見通しであることを伝えて欲しくない」(≒本当のことを言わないで欲しい)人も存在する。
また、人によって正反対の要望を持っていることが少なくないことがわかった。例えば、あえて「感情的な言葉は止めて」「ドライに、淡々と伝えて」「機械的に/事務的に言って」と希望する患者や家族もおり、必ずしも“患者の心情に寄り添う”姿勢が好まれるとは限らない。
なお、本調査は厚生労働科学研究費補助金(第3次対がん総合戦略研究事業)『国民のがん不足感の解消に向けた「患者視点情報」のデータベース構築とその活用・影響に関する研究』(研究代表者:京都大学大学院医学研究科・中山健夫教授)の一貫で行われたものである。
詳細なレポートは「QLifeがん」サイト内でも公開しているほか、ダウンロードも可能。
【2012 年度 第 3 回「がん情報の不足感」実態調査】
http://www.qlife.jp/cancer/category/anguish/paucity2012
もし自分自身が「治療をしても見通しが厳しい」状況だったら、
今後のことをどのように伝えてほしいでしょうか。一番近いものを選んでください。
「治療をしても見通しが厳しい」状況を、あなたが前問で希望した通りに、主治医から
伝えられると仮定します。この際、どんなコミュニケーション上の配慮を医師に望みますか。