2018年9月28日 [金]
QLifeは、キッセイ薬品工業株式会社のスポンサードのもと、シェーグレン症候群の患者100名を対象に、口の乾き(口腔乾燥)やそれに伴う症状によるつらさやその治療、医師に望むことについての実態調査を実施した。
シェーグレン症候群は、罹患者の多くが中高年女性の自己免疫疾患で、代表的な症状に口腔乾燥や眼乾燥がある。ドライマウスになると、「口がネバネバする」「水分をとらないと、長い時間しゃべり続けられない」「食べ物が飲み込みにくい」「口が乾いて眠れない、起きてしまう」といった症状が現れ、生活の質に大きな影響を及ぼすだけでなく、虫歯の増加や口臭、口内炎、口腔カンジタ症なども起こすこともある。ドライマウスの治療には、唾液の分泌を促す薬をはじめ、人工唾液スプレー、ジェル、軟膏などが使われる。
今回の調査結果から、以下のことが分かった。
今回の調査結果について、筑波大学医学医療系内科(膠原病・リウマチ・アレルギー)教授の住田孝之先生は「口腔乾燥とそれに伴う症状は、シェーグレン症候群の患者さんにつらさを与えていることが明らかになりました。患者さんのQOLに大きな影響を与える口腔乾燥を改善するには、様々な方法を組み合わせて継続した唾液分泌を促していくことが重要です。」と、医師に対して口腔乾燥に対する早期かつ継続的な治療の重要性を訴えた。また、患者さんに対しては「唾液の分泌を促す薬剤をはじめ、さまざまな治療選択肢がありますので、口腔乾燥によりつらさを感じているかどうかによらず、口腔乾燥の症状があれば、まずは医師にご相談ください。」とし、患者さん側から医師への相談を促した。
なお、調査結果はhttp://www.qlife.co.jp/news/180928qlife_research.pdfからダウンロードできる。
95%の患者が口の乾きの症状を自覚していた。
口の乾きを自覚する患者の61%が「とてもつらい」「ややつらい」とつらさを感じている。
「とてもつらい」「ややつらい」と回答した患者の割合が最も多かったのは「虫歯が増える」で39%であった。次いで「食べにくい(摂食・嚥下障害)」が38%、「口臭が気になる」が34%、「話しにくい(会話障害)」が33%の順であった。
話しにくい(会話障害)
食べにくい(摂食・嚥下障害)
よく眠れない(睡眠障害)
味が分かりにくい(味覚障害)
口臭が気になる
口内炎ができやすい
虫歯が増える
風邪、口腔カンジダ症など感染症にかかりやすい
「口の乾きを治して欲しい」が最も多く60%。
次いで、「他の患者さんがどの様に対処しているか、詳しく教えて欲しい」が35%、「口の乾きに対する治療について、詳しく教えて欲しい」が33%の順であった。
▼調査主体 : 株式会社QLife(キューライフ)
▼実施概要
調査対象:過去6か月以内に医療機関を1回以上受診した、シェーグレン症候群の患者
有効回収数:100人
調査方法:インターネット調査
▼調査時期:2018年8月10日~ 8月13日
▼シェーグレン症候群患者調査 結果報告書
http://www.qlife.co.jp/news/180928qlife_research.pdf