2017年10月05日 [木]
潰瘍性大腸炎やクローン病に代表される炎症性腸疾患(IBD)患者さんのための情報サイト「IBDプラス」を運営するQLifeは、一般企業の管理職を対象に、「難病患者の就労支援」意識調査を実施。その調査結果を公表した。
難病患者の就労支援について、厚生労働省はハローワークの「難病患者就職サポーター」などによる職業相談・職業紹介や障がい者トライアル雇用事業など、さまざまな取り組みを進めている。また、企業側に対しても、「難病のある人の雇用管理・就業支援ガイドライン」※1を公表するなど、積極的な取り組みを求めている。そうしたなか、実際に難病患者と働く、または働く可能性のあるビジネスパーソンは、難病に対して、どのように考えており、会社からどのようなサポートを受けているのか。調査は従業員50人以上の企業に勤める管理職300人を対象に、難病に関する認知度ならびに難病患者の職場定着支援の実態を聞いた。調査は2017年9月16~20日にかけてインターネット調査で行われた。
※1:http://www.nivr.jeed.or.jp/research/report/nanbyou.html
<調査結果一例>
どのような病気か「ある程度知っている」「詳しく知っている」と回答した割合では、「パーキンソン病」が最も多く37.7%、以下「潰瘍性大腸炎」30.0%、「クローン病」19.0%と続いた。
「ハード(設備面)、ソフト(人的支援)とも十分な体制がとれている」と回答したのは14.8%だった。28.0%が「支援体制と呼べるものはなく、現場でその都度対応している」とし、5.9%が「支援体制がなく、現場も混乱している」と回答した。
9.6%が「十分なサポートを得られている」と回答した一方、32.1%が「あまりサポートは得られていない」、7.0%が「全くサポートを受けていない」と回答した。
「良くなった」と回答した割合は「社員の難病に対する理解」が最も多く41.4%、次いで「労働環境」(37.9%)、「社員同士の円滑なコミュニケーション」(34.5%)と続いた。